ヤンキーと俺と恋と



「『愛美ちゃんを家まで護衛』とか言ってたぞ。護衛とかなんとか言ってるが、ただのストーカー行為だと思うけどな」

「んだと!?奴らブッ殺ス!!」



冴島が怒りをむきだしに立ち上がろうとする。


それを俺が服を掴んで制した。



「んだよ!?」

「待てって。今さっきあんなことがあったんだ。多分奴らはもう冴島にビビって今日は何もしないだろーよ」

「…そうか」



ドカッと冴島が再び座り込む。



「よし決めた!!」



座ったと思ったら冴島は再び立ち上がる。


さっきとは打って変わって表情は明るくなっていた。



「…なにを?」

「俺らもやろうぜ!」

「だからなにを?」



こいつはまた何考えてるか全くわからん。

一応先を促すと、冴島は輝かしい顔で言い放った。




「クラブだ!ファンクラブ!!俺達でファンクラブを設立すんだよ!」