ヤンキーと俺と恋と


──放課後。


俺はホームルームが終わるとすぐ体育館裏へ向かった。冴島が待ってる場所だ。


おそらく機嫌が悪いだろうから、遅刻することでさらにヤツの怒りのボルテージを上げる、なんて事はご法度だ。



息を切らしながら体育館裏へ到着する。しかし、そこに冴島の姿は見当たらなかった。



「…よぉ」



辺りを見回してると、後ろから声がした。

振り向くとそこには生気の薄れた目をした冴島が立っていた。

頬がこけ、心なしかトレードマークの赤いリーゼントが元気なくしおれている。


俺が思ってたよりもダメージは深刻だったみたいだ。機嫌がどうとかそんなレベルじゃなかった。


「だ…大丈夫かよ?」

「大丈夫なわけねぇだろ」


いつもの覇気は全くなく、へたっと地面に座る冴島。


…恋ってのは恐いな。問題を起こしまくっていた学校一のヤンキーをここまで変化させてしまうとは。