…リンゴンリンゴ~~ン! 鐘が鳴った。気がした。 俺の、高校生活が始まってから今までが、まるで走馬灯のように駆け巡る。(死ぬ訳じゃない) その途が、華やかな色に彩られる。 頭を下げていた愛美が、返事が返ってこないのを不思議に思ったのか、顔を上げて尋ねてくる。 「……歩人?」 俺は我に還って、遅れて返事した。 「…あ…!あぁ!あ、ありがとう…!」 愛美が照れたように頷く。 …改めて…か、可愛いな…… この子が今日から…今から俺の…彼女、なんだよな…。 …ムッヒョ~~!!