「ユキはイトコ同士って事分かってて、あたしの事を変わらずに応援してくれてたし…」
応援は俺も受けてた。
ユキの中では、もう決定事項だったのかも知れない。
「葉くんだって、あたし達をイトコって目で見てた事はなかった」
葉は…今考えると、全てお見通しだった気がする。
俺の、今の愛美対する感情も理解してたんだろう。
…あいつはそれを危惧して同好会の存続について、度々俺に質問してきてたんだ。…ただの阿呆じゃなかった。
そんな葉からも、イトコ関係を問題とする発言はおそらくなかった。
「冴島くんには…色々言われてきたけど…その中に、あたし達がイトコだって思わせる言葉は出てこなかった」
龍と会って三ヶ月半。たったそれだけの期間に愛美との接触を試みた回数は数多に上る。俺との話し合いも幾度となく行われた。

