まともな事喋っている記憶のない時分でも、愛美と一緒に過ごしていた記憶ははっきり残ってる。
それだけ、二人の関係は深い。
「…幼い頃から…愛美と一緒に過ごしてきて…心地よさはずっと感じてた。いつしかそれが"恋愛感情"も含んでたって気付かなかっただけで」
一緒にいるのが当たり前だったんだと思う。
その"当たり前"に、俺は慣れてしまっていた。
「…小学生の時、俺鉛筆無くして探し回ってた事あったの覚えてるか?そん時一緒になって探してくれたのが、愛美だった…」
以前、遊園地に行った時、これを思い出した。
それだけ印象深い出来事だったんだろう。
愛美が俺に対してしてくれた事は数多くあるが、一番始めに思い浮かんだのがこれだった。
「…思えば、俺はその頃から、愛美を好きになっていたのかも知れない。まだ恋愛感情を自覚してなかっただけで…」
"好き"を普通に会話の中で出せてる。
内心驚くほど、愛美への想いの深さを実感した。

