ヤンキーと俺と恋と


昇降口で愛美と別れ、自分の下駄箱から内履きを取り出す。

と、足元にヒラリとなにか紙が落ちた。


拾い上げてみるとそこには…



《中村。ほうか後。たいく館うら。冴島》



と書いてあった。



…どこの小学生の仕業だ。

漢字くらい書けろ。てか『たいく』じゃねぇ『たいいく』だ。あとなんで片言なんだ。暗号みたいにしなくても他に誰もみないだろよ。それに……



いや、よそう。

ツッコみ所が多過ぎて疲れる。


まぁつまり昨日の事だろうな。


もうフラれたからいいんじゃないかと思ったが、まだ諦めてないのだろうか。


めんどくせぇなぁ…



メモをポケットに入れ、教室へと向かう。




「…お!歩人じゃん!どうした!?天変地異の前触れか!」



葉が俺の姿に気付き、驚いたように言ってくる。


まぁ入学して初めて遅刻せずに来たから驚くのも無理ないか。


「俺がいつも寝坊すると思ったら大間違いだ」

「んなこといって。紗代ちゃんにでも起こしてもらったんだろ?」



…当たらずとも遠からずだな。


「図星か!まぁそうでもしねぇと無理だわな」


にやけ面で言う葉を無視し、自分の席につく。