ヤンキーと俺と恋と




《──…において、高体連や高文連なとの各種大会が開催され…──》



──…でも。それでも。

俺は伝える。

結果がどうなるか──それはわからないが、"愛美に伝える"その事が俺に及ぼす影響は、非常に大きいような気がした。

いい影響か悪い影響か、それも結果次第なのだが。



…それよりもまずは──


愛美から視線を変える。



その先に、赤い髪をリーゼントに仕立てあげた、龍の後ろ姿が目に入る。赤い髪は沢山の生徒の中でも目立っていた。男なのに紅一点という言葉がピッタリなほど。



《──…自ら進んで学習や生活の目標を立て自己管理を行うことにより…──》



──…先に、龍だ。

龍と俺が過ごしてきた時間、その密度はとても深い。

高校に入ってから今までで、龍と一緒にいた時間しか思い出せないほど。