《──…一年生が入学し、二,三年生年生が進級して4ヶ月という長い時間が経ち…──》
静かな体育館に校長先生の声がマイクを通して響く。
《──…は現在、自分で意識する、しないに係わらず、日々新しく生まれ代わりつつ…──》
斜め前方に愛美の後ろ姿が見える。
俺は愛美の姿を改めて見据えた。
《──…この4ヶ月間における「こころ」や「体」の成長には…──》
…俺が愛美に話す内容により、夏休みの過ごし方が変わるような気がする。
それを思うと、伝えるのが申し訳なく感じる。高校に入って初めてのアバンチュールを、もしかしたら俺がめちゃくちゃにしてしまうかも知れない。

