運動場の方で挨拶が聞こえた。
それでケータイに目を落とすと、時計は午後6時を過ぎていた。
「…おい龍。もう時間が夕暮れ時だぞ」
愛美と二人になった時の思い出話に花を咲かせてる龍に、解放感の混じった声で言う。
「なに!…おぉ!じゃあ今日はこの辺でお開きにすっか!」
自分のケータイを見て、やっと思い出話を止めた龍。
ケータイをしまうと、龍は俺に向き直った。
「…最後に、俺の意思が変わらねぇようにもう一度確認するぞ。俺は明日、愛美ちゃんに告白する!!」
改めて伝えられ、頷きながらも再び焦燥感が募る。
「帰りは一緒に帰ってる事を期待して、時刻は昼休みにする!!」
緊張を誤魔化すためか、大声で言う龍。
本当に緊張が伝わってくる。話変える時も、緊張しているのがわかった。
…緊張は俺にもある。いや、こんな良い意味での緊張じゃなく、俺は恐れを抱いての緊張だが。

