…が、そこではたと気付く。
昨日の情景が頭に浮かぶ。
龍と愛美は、いい雰囲気だった。昨日三人で帰っている時に、二人になった時の話題で盛り上がっていて、俺は全く入れなかった。
それは要するに、"これまで"とは違うんじゃないか。
龍が次にする告白は、"これまでの告白"とは一線を画してるんじゃないか。
それを踏まえた上で、龍が告白する。
つまり、告白は成功して、二人は恋人同士になるんじゃないか。
そんな予感が、頭を駆け巡る。
今までの俺なら、きっとこの状況に龍と一緒に高揚してただろう。
だが、愛美を好きだと気付いた今では、それは死へのカウントダウンと同じなのだ。
さっき、同好会の活動が愛美にバレていなければ、と考えたが、バレなかったらそのまま自分の気持ちに気付く事もなかった。
つまり、それを含めて今までの出来事は、俺にとってはプラスに動いてきたのだ。
…だが、今回の龍の告白…これはマイナスになるような気がしてならない。
このまま指をくわえて見てるわけにはいかない。しかし、龍が愛美と付き合えるように協力する、というのが同好会のそもそもの目的なのだ。
何もできない…密室に閉じ込められたような感覚を、俺は抱いていた。

