ヤンキーと俺と恋と



廊下を進む。玄関を出て、体育館裏に向かいながら、思った。

学校が終わっても、帰らずこうして体育館裏に向かうのは、なんかすごい久々な気がする。


…これが日常なんだ。

色の加わった日常に戻ってきた、という実感が湧いてきた。


やがて体育館裏に到着する。だが、龍の姿は見つからなかった。



「…やっぱあんな事あったから、すぐにはできねぇかな…」



俺はそう呟きながらも、帰らずに壁に寄りかかった。
その言葉とは裏腹に、ここに来た時点で、龍は来るだろうな、という確信に似た自信のようなものを抱いていた。



「歩人ぉ!悪ぃ悪ぃ!」



しばらく待ってると、やはり龍は来た。
こいつがこの活動を休止するなんてのはありえない事だ。

もしかしたらないかも…とか、そんな心配は杞憂だった。



「ちょっと先生と個人的な話があってよ」



この間の事か。

確かに龍は結構暴れたみたいだから(俺はあんまり記憶にない)、事後処理が色々とあるのだろう。殴って殴られて…龍も俺も…俺は特に、しばらくは癒えない傷を負った。