不良が全く見当たらない学校。
つまり真面目に勉学に打ち込む生徒が多く、その結果、成績優良者ばかりになるこの学校。
俺はそんなレベルの高さに、なんとかついていってる一人だ。おそらく葉も。
そんな学校に不良が一人、入った。
まずその事に疑問を持つべきだった。
俺が中学時代どんなに苦労したか。
中途半端な成績ではこの学校に入ることすら出来ない。俺は近さに心引かれ、毎日の夕食を抜き勉強に励んでなんとか入る事ができたが、成績は下の方だ。
その高校のテストで10位以内に入る。
"漢字ができないからきっと他もダメだろう"
"そもそも不良だし、勉強に力入れてないだろう"
そう思い込み、安心していた。
その驕りのツケが返ってきた感じ。
もう一度思う。この学校には不良がいない。
…龍以外は。
つまり、だ。この学校で順位に名前の載る龍は
頭がよろしいのだ。
コイツは素行がよろしくないので、バカなのだと、俺が思い込んでいただけ。
本当にバカなのは、私でした。
予鈴が鳴り、龍がそちらに顔を向ける。
「――もう昼休み終わるな。確認も終わったし、教室戻るか!」
龍が意気揚々と言う。
「「――は、はいっ!」」
龍の声につい畏まった返事をしてしまう俺ともう一人のバカ(葉)。
龍は疑問符を浮かべながら、俺たちの前を歩き出した。
…俺は成績が良い方が"前"を歩くルールがあるように感じた。

