ヤンキーと俺と恋と




順位の限界の、載ってる30位から、20位くらいまで流れるように見ていく。が、自分の名前は見つからず。


淡い期待が削がれていき、当然か…とため息をついてると、葉に肩を叩かれた。



「なんだよ?」

「おい…これ、見てみろ…」



葉が猛獣と遭遇したかのような声を出し、俺が見ていた所と反対側をワナワナと指差す。


葉は1位から見てたみたいだ。
と、すぐ3位に愛美の名前があった。



「おーすげぇ。すげぇけど、愛美が勉強できるのは昔からじゃん。別に驚くほどの事じゃねぇだろ」

「もっと後ろの方見てみろよ…」



葉に促され、視線を順位表に戻す。

と、間もなく、俺は止まった。


見間違いかと思い、目を擦ってもう一度見たが、なにも変わりない。


唖然、という表現がピッタリだろう。



そこに書いてあったのは…




"9位 冴島 龍平"




龍の名前が、そこにあったのだ。