──やり直さない?と愛美は言った。 …だが、それは無理だと思う。 時間は絶えず流れ続け、俺の心境も元のようには戻らない。 いや、戻らなくていい。 もし本当に時間が戻ったとしても…俺が愛美を想う気持ちは、それは戻って欲しくない。 人に恋する時間は、すごく心地がいい。 …つまり、俺は"今"の方の時間が大事だと思ってる。 そこには愛美に恋した俺の、意地にも似た欲求が会いたいという気持ちを増幅させているん 「──っちゃうね」 横で声がして、トリップしていた脳が急に現実に戻る。