「──!!」
その声に驚き、ガバッと飛び起きる。
そこは俺の部屋だった。
夢か…
…あぁ…変な夢だった…
頭をボリボリ掻きながら視線を横へ。
…そこにはまた驚いた顔をした愛美がいた。
「まっ愛美!?本物!?」
夢から本物が出てきた!とばかりに俺もまた驚いた。
驚きから覚め、素に戻った愛美は冷静に答えてきた。
「当たり前じゃない。寝惚けてるね。…早く降りといでよ」
そう言って愛美は立ち上がり、扉を開けて出ていった。
バタンと扉が閉まる。俺は呆然としたままそちらに目を向けていた。
「……」
目覚めたばかりで脳が機能してない。急な事にパニックを起こしてる脳を無理矢理フル回転させる。
なんでウチに愛美が?
──あぁそうだ。
俺が愛美に頼んだんだった。
思い出した。
またも頭をボリボリ掻きながら、ベッドから下りた。