「…けど、あたしにとっては正義のヒーローみたいだった。大勢の敵が立ちはだかってても、全く物怖じしない、正義のヒーロー。
それまでのあたしの心境はまさに地獄の様だったけど、そこに一筋の光が射し込んだみたいだった」
お、俺が正義のヒーロー?さっきとは真逆の意見。少し動揺する。
そしてその時の愛美が思っていた事を想像した。
「それは、歩人が来てくれたからだって思う。歩人が暗い地の底から出る事ができないあたしに、手を差しのべてくれた。そんな風に思ってる。…ちょっとクサいなこのセリフ」
そう言いつつ、愛美は照れたように頭を掻く。もちろん、その後に来てくれた冴島くんにも感謝してるよ、と愛美は付け加えた。
「…だからあたしはその後先生に色々言われてるだろう二人を、そのままにはしておけなかった。なんらかの処分が下るだろうと思うと、納得出来なかった。窮地に立たされているのは、次はこの二人。だったら今度はあたしが救う番だって思って、抗議したの」

