「…でもしつこいと思うかもだけど、あたしは最初に思った事から変わってないよ。だから何も言えないのかな」
そう言って、微笑むユキ。
…俺の中で何かが弾けた。
俺は愛美が好きな事に気付いた。が、愛美を好きなのは龍も一緒だ。しかも龍は俺と知り合ったきっかけが愛美だったように、ずっと愛美を想ってる。
だから龍の気持ちがわかる。今さら気付いた俺の気持ちなんて、それに比べたらずっと小さい。
…そう思ったが、ユキの言葉を聞いて、愛美との記憶が蘇る。自分自身の気持ちを、再確認するように。
──そうだ。俺はもっと昔から…
愛美を想ってた。それは決して、小さくなんかない。
俺の愛美への想い。それを当人にぶつけていいんだ、との許可をユキから貰ったような気がした。
「…あ、もう下につくよ中村くん」
窓の外を見ながら言うユキ。改めて感じる。ユキには色々と、世話になってる。
ひっそりと感謝を込め、俺は頷いた。

