…ふと気付く。俺が愛美を意識し始めたのは最近じゃない。
今までの事が思い返される。俺と愛美の今まで歩んできた、軌跡。
いとこに恋愛感情を抱くのはあり得ない事だと思っていた。だから、愛美は最初から恋愛対象から外していた。
毎朝起こしに来てくれていたのは、いとこだから。
家を知り尽くしていたのは、いとこだから。
俺はずっとそう思ってきた。
…だが、それは自分の本当の気持ちを誤魔化していただけじゃないのか。
心の奥底にあった感情。
それが校長室での件をきっかけに、顔を出した。
──…俺は、ずっと愛美が、好きだったんじゃないのか。

