ヤンキーと俺と恋と



名前を呼ばれ、龍を見る。龍は急かすように俺を見ている。



「…あ、あぁ、俺もその方がいい、と思う…」



不安が解消されないまま言う。龍がだろー?と嬉しそうに言ってるのが目に入った。



「その方がいいって絶対!つー訳で俺は愛美ちゃんと、歩人はユキちゃんとだ!帰りに合流すれば大丈夫だろ!じゃそゆ事で!」



龍は素早く愛美の腕を掴んだ。愛美はまだ理解してないようで、戸惑いの表情を浮かべている。



龍が俺にだけ見えるようにサンキューと口パクで言うと、愛美と共に消えていった。



消えていく二人を見ながら、そう言えばファミレスで作戦の事話してたっけ、と思っていた。



龍と愛美がいなくなると一種の喪失感が生まれた。これがあの予感の原因か。…でもなんでそれが生まれたんだろう。



俺が悩んでいると声がした。



「…あらら、行っちゃったね。じゃあどうする?あたし達もいく?」



ユキが俺の方を向いて言ってきた。



…悩んでても仕方ないか。



「…そうだな。行くか」



俺は龍と愛美の事を振り払うように、ユキに返事した。