考えてみれば女の子と私服でデートなんて、初めての経験なのだ。横にいる龍もその緊張具合から、多分俺と同じだろう。
『初めてのおつかい』のテーマ曲がさっきから頭の中でエンドレスリピートだ。
…確認もっかいしとこう。
財布は…後ろのポケットにある。
時計は…ちゃんと左腕にはめてある。
ケータイは…左ポケットに入ってる。
ハンカチとティッシュは…小学校の遠足か!
待てよ…服装は大丈夫か…?
普通のジーンズに半袖のTシャツの上に無地のシャツを羽織っている自分。
あぁ…不安だ…トイレの鏡でもう一度確認したい…
…バカ!緊張しすぎだ俺!学校での二人を思い出すんだ!
…俺がまたもやって来た緊張感と格闘していると、後ろから声がした。
「ごめーん!待ったー?」

