それから一時間以上、中身のない話がダラダラと続いた。具体的な話がなかなか出ず、意見にまとまりがなかった。
…それは恐らく、愛美(とユキ)とこれから会うからだろう。龍は今日をきっかけに、愛美と仲良くなっていこうと思っているのだけが、ありありと伝わってきた。
熱く語る龍に、俺はふんふんと頷いていたが、内心では上の空だった。
作戦会議という名目上、会って何をするか、という話がメインだった。…が、愛美が本当に龍との仲を深めていっていいのかそればかり考えていて、作戦の内容は耳に入ってこなかった。
「──それにしても愛美ちゃんの度胸には感心したね。校長に立ち向かっていくのなんて誰でも出来る事じゃねぇよ」
上の空の俺を他所に、龍が腕を組んで頷きながら言う。
「…確かにな。おっと龍、そろそろ時間だ」
わざとらしく時計を見て、俺は言った。

