「…あぁ、んじゃ作戦でも立てるか!こーして水飲んでトイレ行っての繰り返しじゃ時間の無駄遣いだしな」
確かになんのために二時間近くも前から集まっていたのか全く理解できない。それが理解不能なほど二人は緊張していた、という事だろう。
…"二人"?
緊張してたのは龍だけじゃんか、と思う気持ちはすぐにかき消される。
龍はわかるが、俺は一体何に緊張してるんだ?
ダブルデートに緊張してるのか?
それが初めてのシチュエーションだから?
…いや、恐らく違う。
愛美だ。俺は愛美と会う事に緊張してるんだ。
そりゃずっと避けられてきて、いきなり今日会うとなれば、緊張するだろう。愛美とまともに会う、ましてや話すなんて、もの凄い久々の気がする。
…だが、俺はもっと別の…違和感がうっすらと存在している事に、なんとなく気付いていた。

