龍が返事し、校長のテーブルを挟んで向かえにあるソファに腰を下ろした。俺もそれに続く。
「…さて、話を始めます」
校長の横に座る教頭が切り出す。この部屋にいるのは、全員で四人のみだ。それも俺たちを除くと、校長と教頭という顔ぶれ。
教頭のその言葉は、より空気を重く、張りつめさせた。
「ケガ…二人ともひどいですね。大丈夫ですか?」
教頭が心配そうに聞いてくる。
「…はい。気にしないでください」
龍がそう答える。教頭の様子から、とりあえず聞いてみただけ、という感じがした。
「そうですか…。では、本題に入ります」
教頭がそういった瞬間、心臓の鼓動が早まったのがわかった。

