と、後ろからプスプスとシャープペンで背中をさされる。
「珍しいじゃん。なんも言い返さないとか」
葉がニシシ、と無邪気な笑みを見せて聞いてくる。
「…まぁ…な」
言い訳は、ある。
むしろ本当は間に合ってたんだから、余計に言い返したかった。だが、とてもそんな気力はなかった。
「…?まぁここまで来たら三年間遅刻し通しちまえよ」
全く…何も知らない奴は呑気でいいよ。
まぁこいつにグチったところでなにも変わらないし意味もない。
俺は前に向き直ると、放課後に待っている冴島との魔のマンツーマンのために体力を温存しとくため、寝る事にした。

