ヤンキーと俺と恋と





授業が一つ、終わる度に掌に汗が滲んだ。




真面目に聞こうと思っていた授業も、先生の話はまるで頭に入らなかった。




昼休みには事情を知る生徒が何人か俺に話しかけきた。




心配から、興味本位から…それぞれの理由は表情や口調から充分にわかったが、葉だけは何も言わず、黙って横にいた。




六限目終了のチャイムが鳴り響いた時、俺の心臓は静かに、そして早く鼓動を始めた。




「…中村、先生についてくるんだな」