「そうですか…。あ、あの…龍の方のケガは…どうなんでしょう?」


「冴島か?そうだな…ちょっと待っててくれ」





そう言って秋本さんは立ち上がり、部屋から出て行く。そして一、二分程で再び部屋に戻ってきた。





「まぁ詳しい事は本人と話してみるのが一番だろう。おーい、入っていいぞ」





秋本さんが呼ぶと、ドアをゆっくりと開き、そこから龍が遠慮がちに入ってきた。





突然の対面に驚きながらも、俺は龍と目を合わせた。





頬と額にガーゼが貼られているだけで、他には特に目立ったケガはないようだった。