「イトコぉぉ!?」
冴島は予想通りの反応をする。
「うんイトコ。だから別に彼女とかそういうのじゃないから」
冴島に殴られた頭をさすりながら、俺は冴島に淡々と愛美との関係を説明した。
冴島は考え込むように頭を抱えている。
「…じゃ、そゆことで…」
早くこの場から脱出したい気持ちでいっぱいだった俺は、説明し終えるとそそくさと退散しようとした。
「まてや」
ビクッ!
「ま、まだ何か?」
「まだ聞きてぇ事はいろいろあんだよ。それにテメェが愛美ちゃんのイトコってんなら尚更だ」
冴島に肩を組まれる。俺はもう観念して、授業に間に合う事を諦めた。
あぁ…神よ…早く目覚めさせてくれたと思えばこれですか。
一体これ以上私になんの仕打ちを?

