──カランッ!カランカン…
愛美の声とその音がほぼ同時に聞こえた。
俺がゆっくりと目をあけると、床に転がっているバットが目に入った。
「……」
その上に目をやると、タクマのバットを持っていた腕を掴んでいる冴島の姿が見えた。
「……やめろよ…」
冴島は腕を掴んだまま、小さく呟いた。
「もう……やめろ」
「あぁ!?」
タクマは掴まれていた腕を乱暴に振りほどき、冴島を睨みつける。
「なんなんだオメェは!?」
タクマが激昂する。
冴島の反応が気に食わないのだろう。
そんなタクマに冴島は変わらない表情で続けた。

