ヤンキーと俺と恋と



「オメェ、押川愛美ちゃんとどんな関係だよ」


強気な態度に対して何か言ってくるかと思ったが、案外普通だな…。

俺はホッと胸を撫で下ろしたが、冴島が俺の知っている単語を発していた事に気付き、ハッとする。


「え…?ど、どんな関係って…」

「そのまんまだろが。オメェと愛美ちゃんの関係だよ。…まさか彼女だなんて言わねぇよな?」

「は?いやいや、俺と愛美はそんなんじゃねぇよ!」

「愛美、とか呼び捨てにしてんじゃねぇぇぇぇ!!!」


ゴツン!


意味のわからん理由で頭を殴られる。


「いってぇー!」

「調子のんなよコラ?なに親しい仲ですよアピールしてんだコラ」


してねぇぇぇ!!
なんだコイツ!?


「してねぇよ!俺と愛美は…」


ゴツン!!


「ギャーー!!いてぇー!!」

「調子のってんじゃねぇぞゴルァァァ!!!」

「のってねぇよ話最後まで聞けー!」


このままじゃ埒があかないので、興奮している冴島をとりあえず落ち着かせる。


コイツ…なんか見た目もそうだが中身もちょっと変だ!


俺は今朝の占いは当てにならないと思いながら、冴島に愛美との関係を説明していった。