───





閑散とした住宅街に、小鳥の囀りが響く。



朝の報せと共に目覚めた俺は、大きな伸びをしてベットから出た。



自分の部屋をでて、リビングへと続く階段を降りる。誰もいないリビングは小鳥の声がより大きく響いていた。



台所で適当にお湯を沸かしコーヒーを入れる。コーヒーカップを片手にリビングへ戻り、テレビを付けた瞬間、コーヒーを落としそうになる。




「はぁ!?こんな時間!?やっべ!!」




慌ててコーヒーを流し込もうと口に付けた瞬間、熱くて結局カーペットに落とす。


カーペットは嬉しそうにたっぷりその身にコーヒーを染み込ませた。


帰って来たら拭きます、とここにいない母に誓い、制服に着替え、歯を適当に磨いて家を飛び出した。