冴島が愛美の姿を確認し、俺と目が合うと、スタスタとこちらへ歩いてきた。 誰もがその場で固まり、言葉を失っていた。 無言で近付いてくる冴島の、背後で揺らめく言いようのない威圧感──。 それが不良達の言葉を遮断していた。 俺を掴んだまま固まっていたデブの前で冴島が止まる。 「…な、なんだよ……」 冴島が所々アザをつくり、血を流している俺に目を向ける。 「……コイツか?お前のダチだっけか冴島?弱すぎてハナシにならんかったぜ。一体何しに来たのか──」 デブの言葉はそこで途切れた。