ヤンキーと俺と恋と




「その理由を教えてやる義理はねぇけどな。一ついい提案がある」



タクマは人差し指を立てる。



「今からイトコ君は俺らの内一人一人とタイマンする。んで、全員倒せたら愛美ちゃんは好きにしていい。お持ち帰りなりその場でヤるなりなんでもOKだ」




ふざけんな…



俺はタクマを睨みつけるが、タクマは素知らぬ顔で続ける。




「ただ、イトコ君。君が負けた場合は…いたーいお仕置きだ。もちろん愛美ちゃんはこっちの好きにさせてもらう」




ニヤニヤと笑うタクマと、その仲間たち。



俺は愛美に目を向ける。



愛美はブンブンと首を左右に振っていた。





助けられる方法があるんなら…




選択肢は…ない。