────ガシャン!!




扉を開ききり、俺は息を切らしながら前を見た。


高さや奥行きのある広いフロアの中心に、そいつらはいた。



建物内は薄暗く、じっとりとした湿気があった。


扉を開ける音に気付いたのか、不良達が一斉に視線を浴びせてくる。


人数は先程より大分多かった。10人以上はいる。



その全員の、突き刺さるような鋭い視線に、思わず足が竦む。


人数の多さに隠れているのか、愛美の姿は見えなかった。