「おい…歩人…」

「俺が…行かなきゃ…」

「やめろって!お前怪我してるだろ!行ってもまたやられるだけだ!」

「それでも俺は…」



葉が俺の両肩を掴んでくる。そして強い瞳で俺を見てきた。



「お前、前に言ったろ!?こういう問題は俺達が自ら解決する事じゃないって!先生にいうべきだって!
今回もそうだろ!?お前が行ってどうなるんだよ!?」




葉は俺に言い聞かせようと必死だ。その強い瞳の中で心配しているんだ、という事もひしひしと伝わった。





だけど俺は…




「どうなるかはわからない…でもこのままじゃ見失っちまうかもしれない…先生呼びに行ってたら間にあわねぇよ。…だから行く」