「おいっ!!」



俺の声に、どこかへ行こうとしていた不良達が一斉に振り向く。人数は六人くらいだ。


愛美も振り向くと、驚いたような表情を見せた。



「歩人…!」



愛美のその言葉に、金髪が反応し俺に鋭い眼光をぶつけてくる。



「…なんだお前?愛美ちゃんの彼氏か?」

「…そんなんじゃない」

「じゃあなんだよテメェは?もしかして正義のヒーロー君か?」



不良の一人がそういうと、周りはまたも笑い声を上げる。


馬鹿にした笑いが、とてつもなく不快だった。