「な、なんですか…?」
愛美が狼狽えるようにその声に答える。
俺と葉はドキリとし、後ろで立ち止まった。
「なぁ、この子じゃね?」
「あぁ間違いねぇよ」
「おいおいなんだよ!超カワイくね?」
「やべぇ俺めっちゃタイプ!」
不良たちは仲間同士でふざけるように話し合っている。
愛美はその様子を見てただオドオドしてるだけだった。
「ねぇねぇ名前なんてーの?」
「俺らとお茶しない?」
「バッカオメー今時お茶とかねぇべよ!」
「いやマジで可愛いなー」
矢継ぎ早に話し掛ける不良達に、愛美は困惑する表情を見せる。
「お前らちょっと黙ってろよ」

