下駄箱から外履きのスニーカーを取り出し、内履きから履き替える。
葉と昇降口を出た所で、前方の校門の方に数人の人影があるのに気付いた。
制服から見るに、この学校の生徒ではない。
…テストが近いからか、図書館や教室に残って勉強していく生徒が多いので、この時間に帰宅していく生徒はまばらだ。
その少ない生徒達でも、その校門の前にたむろする他校の生徒を避けるように通っていく姿は目立った。
なにより、ガラが悪かった。
下品な笑い声や、道端に棄ててある空き缶やタバコの吸い殻。
それだけで、彼らが世間一般的によばれる不良という存在だという事が十分にわかった。

