──次の日。
俺は早く起きる事に見事成功していた。しかも、誰の手も借りずに。
「槍でも降るんじゃない?」
と、紗代が半分冗談半分本気で言っていた。
今日はゆっくりコーヒーを飲む事も可能だ。
昨日こぼしたコーヒーはやはり綺麗に染みになっていて、拭いてもとれるレベルじゃなかった。すまぬ母上。
テレビを付けるといつもとは違う朝のニュース番組がやっている。それに感動していると、なにやら占いが始まった。
「おっ!射手座…射手座は…」
《…そして今日の一位は射手座のあなた!思いも寄らぬ幸運が降ってくるでしょう!》
「っしゃあああ!」
「ちょっとうるさい!!」
朝食の皿を洗っていた紗代に怒鳴られる。お前のがうるせっつの。

