「あ…あの……」
「ま、愛美ちゃん!!」
動揺していると、冴島がこちらへと走ってきた。
「これには深いワケが…」
「あたしは歩人に聞いてるの」
冴島を無視し、愛美の目は俺の目を捉える。今まで見たことないような冷たい目だった。
制された冴島はそれ以上口を開けられず、黙りこくった。
「…わかった。全部話すよ…」
逃げられないと悟り、俺は色々な事に覚悟を決め、愛美に全てを話した。
同好会の事。
この前の作戦の事。
今日まで冴島とずっと行動してきた事。
全て話し終えた俺は、ずっと黙ったまま話を聞いていた愛美をもう一度見た。

