「…聞きてぇか?その作戦の名前」
ついに男の前にまで来た冴島は、そこで止まり、ポキポキと指を鳴らした。
「…“大天誅”だ。…もちろんこれは…
てめぇらクズ共に対してのなっ!!!」
「お前たちぃぃっ!!なんとかしろぉぉっ!!」
男の悲痛な叫び声と共に、ファンクラブの連中が冴島へと組み付く。
そして先程冴島にやられた2号と3号も、息も絶え絶えながら必死に冴島の足に組み付いた。
「…多けりゃ勝てると思ったか?バカ共が…てめぇら全員5、6回のねんね天井は覚悟しやがれゴルァァァァ!!!!!」
…おそらく輪廻転生だと言いたかったんだろうということは置いておき、冴島は暴れに暴れている。
もはやそれは地獄絵図。
…阿鼻叫喚の中で、人ってあんなに宙に舞えるんだぁ…と俺は呑気にその光景を見ていた。
「──…何してるの?」
という、今最もこの場面を見られたくない人の声を聞くまでは……

