…キーンコーンカーンコーン…
「…チャイムだ。もう授業終わっててもいいくらいだけど…」
その時だった。
女子更衣室の外側に数人の男が姿を現した。
間違いない…アイツ等だ。
「よしぶっ飛ばして…」
「待て!今いってもまだ事に及んでないんだから誤魔化されるのがオチだ!もう少し待て!」
良くも悪くも女子更衣室の窓は全開だ。
奴らが行為に及ぶ環境は整っている。
「待てっかよ!愛美ちゃんが…愛美ちゃんの……」
「現行犯逮捕ってのはその行為をやってる時しか捕まえられないんだよ!だからもう少し…」
待つ必要はなかった。
更衣室から距離を置き、校舎の隅に隠れながら…そいつらは双眼鏡を装着した。
そしてニタニタの憎たらしい笑みを浮かべていると思った瞬間
冴島はもう隣にいなかった。

