「タカノリだ」

ルカの思考回路は一瞬、混乱した。

タカノリといえば、ルカの幼馴染だ。

人間界にいる、こことは無縁の人間。

あたしが、長年勝てなくて、闘士むき出しでライバル視している。

「あいつは百数十年人間界にいるが、身分は魔界の公爵だ」

ルカは頭がフリーズした。

今回、色々な目にはあったけど、だけは理解出来ない。

「ずっとたどると、アキヒトの上司だな。アキヒトは彼を頼るつもりで人間だった彼を召還しようとしたんだ。けれど座標が狂っていて、ずっとお隣だった、ルカを召喚してしまった」

「人・・・違いだったってこと!?」

「サエコは間にあったんだな。自分の孫だってことで、ルカが危険な目に会わないように、身を守るルビーを送って。その瞬間、アキヒトが召還して・・・」