闇と深紅に招かれて~完結編~

「知らない」


「知らないだと!?私に傷を負わせるとは」

どうやら、ちょっと身に危険を感じたらしい。

それと、それ以上に、顔に傷を付けられた怒りと。

そうなのだ。

無表情だった顔に、はっきりと怒りが浮かんでいる。



勝った。



ルカは思った。

この表情を見られらだけで、満足だ。

けれど、これでオワリだな。

本気になったカーシー相手には、勝てない。

「私は食するもののために、労力は使わない主義なのだ」

なのに今、あたしのために、それを使う、と。

ルカは剣を引いた。