闇と深紅に招かれて~完結編~

そこから、きれいに浮かんだ月がくっきりとその形を浮かび上がらせて、こちらも照らしていた。

光源はそれだけ。

部屋は広くて、キングサイズな天蓋つきベットが、中央より端よりに、ぽつんと置かれてある感じだった。

ベットから近いほうの壁に、鏡があった。

楕円形の姿見が、金色の装飾のなかで光っている。

何気なく見て、その中に移るものに、ルカはギョッとした。

誰かいる。

瞬間思ったが、自分と同じ動きをしていることに気付いて、それが自分の姿だと気付いた。

確認するために、自分の腕を見た。

葉脈のようなものがない。

見える限り、光輝くような白い肌だ。

長く伸びた爪だけが赤い。

鏡に目を戻した。

ルカは『赤』に変身していた。