貴方とのハジメテは、あまりにも唐突だったね?




ハジメテの痛みともに、何かを失った瞬間は此処だったのかもしれない。





甘く切ない痛みと、消えない痕を残して、私の許を去って行った拓海。




アノ時の言葉の意味すら、もう聞くコトは叶わないけれど。




それでも私の身体には、今も大切に刻み込まれているの。




約束通りに戻って来た貴方は、別人のように変貌を遂げていて。




コドモの私だけが、過去へと置いてきぼりだったね。





ハジメテの想い出と、貴方への想いに占領されたまま――

     





    【ハジメテの日・END】