すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~




そんな風に、約束を貰えてしまうと・・・



「ッ・・・ひっ・・く」


堪えることなど出来なくて、とうとう泣き出してしまう。




すると両肩に手を置かれて、そっと胸から引き離されると。



ボヤける視界をそのままに、正面をジッと捉えていた。



キョリが縮まっているコトにすら、気づかないほど・・・






「っん・・・」


すると、チュッと音を立てて、温かいモノが唇に触れた。




一瞬の出来事に、またまたパニックとなってしまったけれど。



唇に残る微かな感触と上昇する体温だけが、ソレの余韻を表している。





紛れもない、拓海との初めてのキスだと・・・




「ッ・・・」

途端に恥ずかしさが込み上げて、カァッと赤らんでいく頬。



ドキドキ加減さえもが、私の感情を占領していく。




何かが壊れる音さえ、分からないほどに・・・