すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~




「ッ・・・」

消え入りそうな微笑をするから、思わず息を呑んでしまう。




拓海の言葉が難しすぎて、正直よく分からなかったけれど。



背負うモノの大きさと、彼とのチガイだけは感じ取ったの。




あたしのように、拓海が生きられないというコトも――





「でも…、寂しい・・・」



それでもあたしは、やっぱりコドモなんだね。



思ったコトが、ついつい口から飛び出てしまうんだ。




あたしの隣から、いなくならないで・・・



アメリカなんて、行ったらイヤだよ・・・





「っ・・・」


立ち込める悲しさに、涙がツーと伝い落ちていく。



慌ててあたしは、手でゴシゴシと頬を拭おうとした。




拓海がいなくなるなんて、考えられない――