She and I・・・

デートではないのか?
良くわからなかった。

店員が注文をとりにきたので二人ともコーヒーをたのんだ。

「それより大丈夫?」
初めては喫茶店よりもバイクだろうと思ってきいた。

「うん。でもヘルメットって重いんだね」

「そうだね。このまま走っても平気?」

「痛くはないから大丈夫。首が太くなったらいやだなあ」

「ちょっとかぶったくらいじゃ、ならないでしょう」

「えー、ちょっとなの?せっかく奈良さんがヘルメット買ってくれたのに?」

そうなのだった。
バイクの後ろに乗るのは合格のお祝い
ヘルメットは入学のお祝い
ということにして、
一緒に買いに行ったのだ。

「最高の安全基準のヘルメットなんだけど」

「知ってるよ。選んでるところ見てたし」

ちょうどコーヒーが運ばれてきた。