She and I・・・

奇妙に安定した生活が3ヶ月も続いてしまった。

いつまでもこの生活が続いていくような気さえしてきていた。

どんな結末を迎えるにせよ、
結末はやって来る。

永遠なんてないのに。

千夏がそばにいない人生なんて、
どこでどれだけ続いたところでおなじようなもの・・・


その時、

シフト外だった僕は、
ブリーフィングルームにあるフライトシミュレーターをいじっていた。

基本的には、この船の操縦をシミュレーション出来るものだが、ソフトを変えるといろいろな飛行機を試せる。

世界最速の戦闘機だって、可能だ。

僕はシフトについているか、

ロボットアームのシミュレーションをしているか、

フライトシミュレーターで戦闘機に乗っているか、

そうでなければ寝ている

という生活をしていた。

その全ての時間のかたわらに千夏はいなかったし、

心の中にはいつでも千夏がいた。



「熱心だね」

とアンヌが話しかけてきた。

「他にすることがないですから」

「クリスや・・・ダン、が君を認めているのがわかる気がするよ」

「ダンに勝負しようって言われてるんです。・・・帰ったら」

「へえ。可愛がられてるんだね」

「そうなんでしょうか?」

「当たり前だろう?見込みのない奴の面倒は普通見ないよ」

「あ、それ言われました」

「・・・少し妬けるよ」

「え?」

「なんでもないよ」

”少し妬ける”ってホントは聞こえてた。

サラからも同じセリフを聞いたなって思っていた。

「・・・サラの婚約者さん、って知ってます?」

「知らないよ~。私のこと幾つだと思ってるの?」

改めてアンヌのことを見る。整備士である前に若い女性だった。

「ちょっと、じろじろ見ないでよ。何歳だと思っていてもいいからさ」

「すみません」

「うん。こっちこそごめんね。本当は知ってる--」