She and I・・・

それでも了解すると、

操縦室を見渡せる位置にある艦長席にクリスが歩み寄った。

「艦長。もう耐えられません」

サレンパーカー艦長は、
航海士席にいたサラに、ダンを呼びに行かせた。

「すぐに旋回して戻りましょう」

クリスが言う。

「私の腕で必ず全員無事に帰還させます」

それに艦長が答える。

「もちろん君の技術は信用している」


「だが、今はその時ではない」

「では、いつ”その時”が来るのですか!」
クリスが声を荒げた。

「必ず来る。それは今ではない」

「僕は帰らなきゃいけないんだ!」
それはもういつものクリスではなかった。